Research Press Release
せき止められる川の蛇行
Nature Geoscience
2014年11月3日
低地の河川により運ばれる大量の堆積物がアマゾン盆地の氾濫原を再形成しているという報告が、今週のオンライン版に掲載される。これらの発見は、計画中の巨大ダムにより堆積物供給が絶たれることでアマゾン河川系に大きな変化が起こる可能性を示唆するものである。
Jose Constantineたちは、1985年から2013年のランドサット人工衛星画像を解析して、アマゾン川の屈曲が水平方向に移動する様子を追跡した。川が進化するにつれて、その蛇行は外側に移動し川はより曲がりくねった形状になる。研究者たちは、川の蛇行が移動する速さは川に供給される砂とシルトに依存していることを発見した。より多くの堆積物を運ぶ川の蛇行は、少ない堆積物を運ぶ場合よりも速く移動し、川が途切れてU字形の湖として残る頻度がより高くなる。
堆積物の供給が、例えばダムなどにより減少すると、蛇行の移動は遅くなると予想され、従って氾濫原環境の再形成にも影響を与えることになる。
doi:10.1038/ngeo2282
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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