Research Press Release
【古生物学】最古のヘビの化石が見つかる
Nature Communications
2015年1月28日
これまでで最も古いヘビの化石が発見され、その詳細についての報告が、今週掲載される。この化石によって最古のヘビの記録が7000万年さかのぼることになったが、同時に、ヘビの頭部の進化が細長い胴体の進化よりも後のことだったとする従来の学説に疑問が生じている。
今回、Michael Caldwellたちは、英国、ポルトガル、米国で発見されたヘビの頭蓋骨の化石を用いて1億6700~1億4300万年前に生息していたヘビの新種(4種)を同定し、最初期のヘビが出現した時期には、有鱗爬虫類の他の主要な分類群の大部分が急速に多様化していたこと、そして、これらのヘビは、ジュラ紀中期に世界各地のさまざまな生息地(沼地、池、河川、沿岸系など)に存在していたことを明らかにした。
こうした初期のヘビには、現生のヘビと共通の特徴(例えば、内側に湾曲した鋭い歯)が明らかに見てとれるが、全体的な形状、体長、体形は分かっていない。この初期のヘビの頭蓋骨に現生のヘビに似た重要な特徴が見られることで、典型的なヘビの頭部が最初に進化し、その後、細長く、肢のない胴体が進化したことが示唆されているとCaldwellたちは考えている。
doi:10.1038/ncomms6996
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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