Research Highlights

植物の力を解説

Nature Reviews Cancer

2003年10月1日

 Nature Reviews Cancer誌の数報の論文に、癌に対する興味深い生物学的効能のある天然物質の記述がある。これらの多くは市販されていて、規制管理もそれほど厳密ではない。しかし、これらの化合物を評価しその安全性を知るにはどうすればいいか。答えは画面のクリックだけでわかるかもしれない。スローンケタリング記念癌センターの新構想である「薬用植物、植物性薬品、その他」ウェブサイトは、植物性物質、ビタミン調合薬、その他関連物質の簡潔な臨床関連情報を手軽に入手できるオンライン情報の提供を目指している。見出し語は、それぞれ腫瘍学の知識をもつ薬剤師または癌栄養学専門家が調査、執筆している。さらにウェブサイトに掲載される前に少なくとも2人の編集者あるいは審査顧問による査読を受ける。

 このサイトは消費者や健康管理の専門家の利用を念頭に設計されており、好みの薬用植物あるいは植物性薬品を検索すれば該当ページから豊富な情報が得られる。この情報には作用機構、副作用、相互作用、ほか潜在的な問題や利益となる事実はもちろん、(適切なところに)臨床学的概要や成分表が含まれる。関連情報が発表されるたび見出し語は更新され、年に最低2回はデータの最新性を保証するた調査をやり直す。この情報の質の高さからすれば、Scientific American誌の編集者による2003 年度科学技術ウェブ賞医学部門を受賞したのも驚くにあたらない。

doi:10.1038/nrc1203

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