Abstract
人工次元におけるトポロジカル量子物質
Nature Reviews Physics
2019年4月1日
Topological quantum matter in synthetic dimensions
原子・分子・光学系においてハミルトニアンの人工的操作によって凝縮物質現象の量子シミュレーションを行う分野が近年盛り上がりを見せている。そこで最近、物理学の多くの領域で現在大いに関心を集めている物質のトポロジカル相などの現象をエミュレートする強力な手段として、人工次元の概念が登場してきた。人工次元の主な考えは、原子の内部自由度などの適切な自由度を結合させることによって「新たな」空間次元方向への動きを模倣することである。この方法を用いて格子のハミルトニアンを作成すれば、低次元のプラットフォームで高次元のトポロジカル模型を実現することが可能になる。今回我々は、人工次元を用いたトポロジカル物質の研究の最近の進展について概観する。さまざまな系における人工次元の提案と実現について概説した後、多体物理学、応用、そして三次元以上におけるトポロジカル効果の研究の将来展望について論じる。
Corresponding Author
doi:10.1038/s42254-019-0045-3
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