Perspective

肥満症に対するCB1 アンタゴニスト―rimonabant から学んだ教訓とは?

Nature Reviews Endocrinology

2009年11月1日

CB1 antagonists for obesity—what lessons have we learned from rimonabant?

高血圧や脂質代謝異常、喫煙などの修正可能な他の心血管リスク因子に比べて、肥満症は予防し治療するのが非常に困難な病態である。 抗肥満薬の開発の歴史はたとえ部分的な勝利があったとしても敗北の方が多い。市販されている薬剤はきわめて少ないうえ、有害事象に関する悪評により、肥満症は製薬業界にとってほとんど克服できていない課題となっている。本稿ではrimonabant 等の内因性カンナビノイド系アンタゴニストに関する過去の経験から、肥満症に対する薬物療法を確実なものにするためには実診療における大きなパラダイ ムシフトが必要であることを提起する。また、認可当局が抗肥満薬の評価と承認のために現在使用している基準を厳密に再検討する必要があることについても述べる。そして、内臓肥満症とその結果生じる代謝異常を治療するために、内因性カンナビノイド系の活性亢進を抑制する薬理学的アプローチ法を将来どのように再考していくべきかについて論じる。

doi:10.1038/nrendo.2009.197

「レビューハイライト」記事一覧へ戻る

プライバシーマーク制度