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喫煙と自己免疫性リウマチ性疾患

Nature Reviews Rheumatology

2007年12月1日

Tobacco smoking and autoimmune rheumatic diseases

自己免疫性リウマチ性疾患は、遺伝要因と環境要因の両方から影響を受けると考えられている。喫煙は、リウマチ性疾患、すなわち全身性エリテマトーデス(SLE)や関節リウマチ(RA)の発症に関連するとされており、遺伝要因と相互に作用して疾患の重大な複合リスクをもたらすことが示されている。喫煙はまた、リウマチ性疾患の経過と転帰の両方に影響を及ぼす。喫煙は、SLE における皮膚症状と腎炎、関節リウマチにおけるリウマチ結節と多関節障害、全身性硬化症における指の虚血リスクを増加させるとともに、これらの疾患においてアテローム性動脈硬化の進行が加速するリスクをさらに高める。喫煙は、炎症反応の誘導、免疫抑制、サイトカインバランスの変更、アポトーシス誘導、抗DNA 抗体の産生を引き起こすDNA 損傷などといった多くの機序を介して免疫系を調節することが知られている。しかし、いずれの自己免疫性疾患についても、関連するとされる単一の機序は存在しないため、「喫煙効果」を完全に理解することは困難となっている。喫煙がそれぞれの疾患に及ぼす厳密な影響を個別に分析するために、可能であれば動物モデルを用いたさらなる研究が必要である。

doi:10.1038/ncprheum0655

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