Review Highlight
生物学的製剤の時代における関節リウマチの予後因子
Nature Reviews Rheumatology
2009年7月28日
Prognostic factors in rheumatoid arthritis in the era of biologic agents
主に臨床的疾患活動性の改善および関節破壊の予防に対する生物学的製剤の他に類をみない高い有効性によって近年、関節リウマチ(RA)患者の管理は劇的な変化を遂げている。その一方で、生物学的製剤の使用には医学的リスクや社会経済学的コストを伴う。そのため、この強力な治療が最も奏効しうる患者や、疾患の進行の危険をおかさずに、起こりうる有害事象を回避できる患者を特定するための指針が必要である。RAの臨床的転帰予測には、今回検討するようにさまざまな血清学的、臨床的、免疫学的、X線学的、遺伝的マーカーが提唱されている。どのパラメータも簡単に測定できるものばかりである。しかし、遺伝的マーカーと骨びらんという明らかな例外はあるが、そのほとんどが炎症活動性を示すパラメータであるため、ばらつきが出やすい。疾患活動性を厳しくコントロールすると、予後マーカーと臨床経過は解離するため、これらの予測パラメータは、すべての患者についてベースライン時に評価し、個々の治療戦略の指針として使用すべきである。
doi:10.1038/nrrheum.2009.157
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