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自然免疫系のセンサー:リウマチ性疾患との関連

Nature Reviews Rheumatology

2010年2月9日

Sensors of the innate immune system their link to rheumatic diseases

細胞表面または細胞内の自然免疫受容体による過剰なまたは長期間にわたるシグナル伝達(あるいはその両者)が、ほとんどの自己免疫性および自己炎症性リウマチ性疾患の発症の中心を成すことがエビデンスによって強く示唆される。自己免疫疾患では、異常な自然免疫応答や獲得免疫応答の開始は微生物に誘導され、時として無菌状態下では内因性分子(特に核酸や関連する免疫複合体)によって誘導される。これに対して、ほとんどの自己炎症症候群は一般に、infl ammasome複合体(assembly)を誘発または促進する胚性突然変異またはde novo 遺伝子突然変異に依存している。好炎症性サイトカイン(自己免疫疾患では主にインターフェロン-α/βと腫瘍壊死因子、自己炎症疾患ではインターロイキン-1β)が生成される結果、自己増幅フィードバックループが形成され、これらの症候群は慢性化する。以上の知見は発症機序の批判的な見直しを促し、これらの疾患に対する新規診断・治療方法開発の基盤となる。

doi:10.1038/nrrheum.2009.278

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