Primer
勃起障害
Nature Reviews Disease Primers
2016年2月4日
Erectile dysfunction
勃起障害は多次元的病態像を有するがよく見られる男性の性機能障害であり、勃起反応に関する器質性、対人関係性および心理性の要因のいずれかの変化を伴う。非内分泌経路(神経原性、血管原性、医原性)および内分泌経路が役割を担うと考えられている。メタボリックシンドロームと心血管疾患に強く関連するため、勃起障害の症状を有する男性では心機能評価が必要になると考えられている。勃起障害の症状を軽減する低侵襲性介入には、生活習慣の修正、経口薬、血管拡張薬注射および陰圧式勃起補助具などがある。ただし、これら非外科的介入の禁忌症例、内科的治療が有害作用(または無効)を示す症例、および陰茎線維化または陰茎血管不全の症例には外科療法が行われる。勃起障害は男性のQOLに悪影響を及ぼすことがある;ほとんどの患者が性的機能に関連するうつ症状や不安症状を呈する。同様に、これらの症状は、患者のパートナーの性経験およびカップルのQOLにも影響する。このPrimerでは、勃起障害の多面性を取りまとめるとともに、新しい治療標的ならびに新しい薬物療法を評価する進行中の前臨床試験を要約し、性機能学の未来を描く再生医療のトピックについても取り上げる。
PrimeView
勃起障害は、満足のいく性的機能に必要な勃起ができない、またはそれを持続できない状態を指し、QOLに大きな影響を与える。このPrime Viewでは、この疾患の治療選択肢について取りまとめる。
本Primerの図解サマリー
doi:10.1038/nrdp.2016.3
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