Nature ハイライト

Cover Story:衝突する星々:大質量の磁気星の形成を追跡する星の合体のシミュレーション

Nature 574, 7777

表紙は、2つの大質量星の合体をモデル化したシーケンスの一段階を示す画像である。今回F Schneiderたちが報告したシミュレーションでは、合体過程で磁場が生成される仕組みを調べている。大質量星(質量が太陽質量の1.5倍以上の星)の約10%には強い表面磁場があり、これは星の合体の結果である可能性を示唆している。著者たちは、三次元磁気流体力学的シミュレーションを用いて、この仮説を検証した。表紙の画像では、より重い主星が、伴星と合体する際に破壊されている(色が明るいほど磁場が強いことを意味する)。大きな黒色のらせんは、主に主星に由来するガスの位置を示しており、磁場はまだ存在しない。中心部の黒い部分は伴星のコアで、そこにもまだ磁場はない(合体が進行するにつれて、磁場が全体に広がる)。このシミュレーションは、こうした合体によって強い磁場を持つ星が実際に形成されることを明らかにしている。著者たちは、合体によって形成された天体が、その一生の終わりに最終的に超新星として爆発して、マグネター(磁場の強い中性子星)を残すと示唆している。

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