Nature ハイライト
プラズマ物理学:熱核融合へのさらなる一歩
Nature 609, 7926
熱核融合という最終目標の達成に向けた、プラズマの磁場閉じ込めのためのトマカク動作では、プラズマが、自立した核融合を実現するのに十分なほど高温で、かつ、数十秒間存在できるほど安定でなければならないという、相反する2つの要求を満たす必要がある。既存の動作領域は、この2つの要求のうちどちらか1つを満たすようにしか最適化されていない。今回Y Naたちは、韓国超伝導トカマク先進研究装置(KSTAR)においてこの2つの要求を両立させ、108 Kという高温のプラズマを20秒間生成する、トカマクの新しい動作モードを報告している。
2022年9月8日号の Nature ハイライト
天文学:とかげ座BLのジェットの準周期的振動
プラズマ物理学:熱核融合へのさらなる一歩
化学:対部位触媒による有望な二官能性反応
化学:化学燃料で動く一方向性回転分子モーター
気候変動:パリ協定と農業収量の低下
環境化学:森林のモノテルペン鏡像異性体の生成機序と環境的影響
神経科学:海馬の空間地図と文脈記憶を結ぶFos
微生物学:多剤耐性菌のバイオフィルム形成に関与するCsu線毛の構造
生物工学:ビンブラスチン生産の微生物サプライチェーン
免疫学:マクロファージの重要な免疫代謝調節因子LACC1
免疫学:MYBによる疲弊T細胞応答の制御機構
代謝:イノシンは脂肪細胞の熱産生能力を高める
遺伝学:クロマチンアクセシビリティーの空間分解プロファイリング
分子生物学:TnsCがRNA誘導性転位の標的部位を決める仕組み
分子生物学:COOLAIR RNAの構造は条件に応じて多彩に変化する
構造生物学:SHOC2がRASシグナル伝達を調節する仕組み
構造生物学:MRAS GTPアーゼのクライオ電子顕微鏡構造
構造生物学:MRAS–SHOC2–PP1C複合体の結晶構造