Nature ハイライト 気候:気候感度はそれほど鋭敏ではないらしい 2006年4月20日 Nature 440, 7087 過去700年にわたる北半球の気候を復元したところ、地球の気温は、二酸化炭素の増加に対して、これまでの予測ほど鋭敏には反応しないらしいことが示唆された。 大気中の二酸化炭素濃度が倍増したときの気温変化は「気候感度」とよばれている。その値は一般には1.5〜4.5度の範囲にあるとされているが、観測に基づくこれまでの推定値には9度という高い値も含まれていた。 しかしG Hegerlたちは、過去の約700年にわたるデータから気候を復元して見積ってみると、この感度が6.2度を超えることはありそうもなく、したがって気候感度が非常に高い値であるとは考えにくいと報告している。 2006年4月20日号の Nature ハイライト 雪氷:明らかになった南極域の配管システム 医学:薬剤への応答を代謝の表現型から予測 気候:気候感度はそれほど鋭敏ではないらしい 進化:協力行動はどうやって社会に出現・定着したか 宇宙:あの光の起源を探る 目次へ戻る