Nature ハイライト

量子情報科学:スピンスクイーズド状態の実証

Nature 455, 7217

標準量子限界は、時間や位置などの量に対して利用できる最良の測定デバイスの性能を決めている。このようなセンサーの多くは干渉計であり、2つの入力ポートに量子もつれ状態(特にスピンスクイーズド状態)を使えば、その標準量子限界を超えることができる。ハイデルベルク大学キルヒホフ物理学研究所のチームが今回、光格子ポテンシャルを使ってボーズ・アインシュタイン凝縮体をいくつかに分けることにより、原子干渉測定に適したスピンスクイーズド状態を実証した。測定結果から、それら粒子間に量子もつれが存在することがわかった。これは、干渉測定の標準量子限界を3.8 dB超える精度利得が得られるリソースになる。

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