Nature ハイライト

宇宙:新たに得られた土星の自転周期

Nature 460, 7255

土星の全体としての自転周期は、過去数十年間にわたり、目立った変化をしてきたとは考えられていない。そうすると、自転周期の代理となるような尺度も、ほとんど一定の値だったとしてよいはずだ。カッシーニ計画で得られた最近の成果は、従来土星内部の自転周期を決定しようと行われてきた、磁気圏の特徴の自転周期の測定という方法に疑問を投げかけている。なぜなら、このような方法では、ボイジャーが28年前に測定した10時間39分24秒より約7分長い周期が得られるからだ。Readたちは新たに、大気のポテンシャル渦度の分析に基づいて、土星の自転周期を10時間34分13秒±20秒と決定した。この基準座標系の変更は、互い違いに現れるジェットのパターンと一致するもので、土星の風はこれまで考えられてきた以上に、木星のものに似ていることが示唆される。

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