Nature ハイライト 工学:跳ね返る液滴 2009年9月17日 Nature 461, 7262 電界中の液滴の運動は、嵐雲形成、インクジェット印刷、ラボ・オン・ア・チップ操作などの多様な過程にかかわっている。実用上重要な問題は、隣接する液滴が合体しやすいことであり、これは、符号が逆の電荷をもつ液滴が互いに引き合う場合に起こりやすいと通常考えられている。今回Ristenpartたちは、逆の電荷をもつ液滴を、臨界値を超える強さの電界によって互いに近づくように動かすと、それらの液滴は単に「跳ね返し合う」だけであることを示している。この観測結果は、電気的に誘発された液滴運動が関与するすべての過程に対する、我々の理解を再評価する必要を示している。 2009年9月17日号の Nature ハイライト 細胞:欠陥ミトコンドリアDNAの交換修理 生化学:タンパク質が見せる手品 宇宙:やっと解明されたヘルクレス座の謎 工学:跳ね返る液滴 気候:森林が放出するイソプレンはエアロゾルを減らす 進化:絶滅した海生爬虫類の性決定 医学:C型肝炎の治療効果予測マーカー 細胞:iPS細胞を使った疾患モデル 目次へ戻る