Nature ハイライト 生化学:「主」から「副」へ 2009年10月29日 Nature 461, 7268 配列を選んで特異的にDNAに結合するタンパク質は、莫大な量の非特異的DNAの中からどのようにして標的を見つけるのか。それは長い間、疑問とされてきた。よく使われているモデルは、DNA二重らせんの主溝中の塩基とタンパク質との間に形成される水素結合の形で、配列が読まれるというものである。今回、タンパク質とDNAの複合体の三次元構造の新たな解析から、DNAの形状が認識に重要であることが示唆された。負電荷をもつポケットへアルギニンが選択的に結合する際の二重らせん副溝の幅は、DNA配列しだいで変化する。ヌクレオソーム・コア粒子内のDNAの配置は、こういう影響の好例である。 2009年10月29日号の Nature ハイライト 地球:地球の水はどこから来た? 細胞:翻訳におけるリボソーム 進化:長期実験でみる進化と適応 生化学:「主」から「副」へ 宇宙:高赤方偏移を示すバースト 物理:量子ノイズを抑える 感覚:鳥の眼にはナビ機構がある 医学:宿主と細菌の相互作用 細胞:胚盤葉上層細胞に多能性を取り戻させる 目次へ戻る