Nature ハイライト 細胞:明らかになった細胞分裂遺伝子たち 2010年4月1日 Nature 464, 7289 J Ellenbergたちは、あるヒト細胞株で、およそ21,000個のタンパク質コード遺伝子をそれぞれRNA干渉によって抑制し、その後、分裂中の細胞のハイスループット微速度イメージングを行って、抑制の結果を記録した。そして、1つの遺伝子当たり、2日間にわたる動画を少なくとも6つ、コンピューターで画像処理することにより、表現型を定量的に評価した。その結果、有糸分裂や細胞の生存や移動などの細胞過程で機能する数百個の遺伝子が明らかになった。この全データセットは、機能ゲノミクスの公開リソースとしてwww.mitocheck.orgで入手できる。また、J Swedlow、C Cotta-RamusinoとS Elledgeは新コーナーNews & Views Forum(p.684)で、この並外れたデータセットが細胞生物学にもたらすものと、今後のゲノム規模スクリーニングから有意義な結果を描き出すという難題について考察している。 2010年4月1日号の Nature ハイライト 物理:目に見える量子力学 遺伝:公表された大規模なCNVデータセット 細胞:明らかになった細胞分裂遺伝子たち 薬学:新しい抗トリパノソーマ薬 地球:ヤンガードライアス期の洪水の跡をたどる 気候:冷たい太陽 生理:体重と代謝率の関係を見直す 目次へ戻る