Nature ハイライト

生理:体重と代謝率の関係を見直す

Nature 464, 7289

1932年にマックス・クライバーが、生物の代謝率は種を越えて体重の3/4乗に比例することを初めて報告して以来、生物の代謝率と体重の関係は生物学者の興味を惹きつけてきた。以後この「スケーリング指数」は何度も計算しなおされ、研究者によっては2/3に近いとされたり、ほぼ3/4だと推定されたりしてきている。今回、新たな解析によって、この関係は対数目盛のグラフで直線とならず、純粋なべき乗則には全く従わないことが示唆された。本来は曲線であるものに直線を当てはめようとすると、使用したデータに強く依存した「スケーリング指数」が導き出される。小型生物を多数含むデータセットを用いると2/3という指数が導き出される傾向があり、大型生物を多数含むデータセットを用いると3/4という指数が導き出されることになる。

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