Nature ハイライト

宇宙:見たことがあるような太陽系外惑星

Nature 464, 7287

400個以上発見されている太陽系外惑星のうち70個ほどは、中心星の前面を通過(トランジット)する惑星である。トランジット現象の利用によって惑星大気の観測が可能になり、さまざまな重要なパラメーターを決定できる。今まで発見されてきたトランジット系外惑星は非常に短周期の軌道か、もしくは離心軌道をもっていたため、非常に熱いか、あるいは表面温度の極端な変動が起こっているかであった。今回、宇宙望遠鏡CoRoTによって、太陽系の巨大ガス惑星に似た太陽系外惑星が発見された。CoRoT-9bと名付けられたこの惑星は、太陽類似星の周りの離心率の小さい軌道を周期95日で回っており、この軌道は水星の軌道に似ている。表面温度はだいたい−20〜150 °Cの間であり、その密度から推定すると内部の組成は木星や土星のものに似ているようだ。

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