Nature ハイライト

ナノテクノロジー:動き出すナノボット

Nature 465, 7295

2つのグループが、分子スケールで有用な作業ができ、プログラム可能な「ナノロボット」の創造へ向かう著しい進歩を報告している。もっと大きなスケールのロボットが指示を記憶するメモリーを必要とするのに対し、こうしたデバイスでは命令を周りの分子から受け取る。今回報告されたシステムは共に、近年開発されたDNAを使う2つの重要な方法、つまりDNAの経路に沿って移動するDNA「ウォーカー」とDNA折り紙を使っている。Guたちは、3種類の金ナノ粒子の組み合わせによって作られる、8つの複合体を製造できる超小型組立ラインを実証している。生産ラインの骨組みと経路は、DNA折り紙タイルでできている。3本の「手」と4本の「足」をもつDNAウォーカーが、経路に沿って移動して、3つの荷物供給DNA機械を通過するときに金ナノ粒子を集め、それらを結合させて最終生成物を作る。Lundたちは、クモ形DNAウォーカー形態のナノロボットを実証している。このロボットは、二次元DNA折り紙地形中の基質分子の経路を検知して、変更を加えることができる。DNA折り紙地形は、ウォーカーに、「出発する」、「進む」、「曲がる」、「止まる」、などの動作をさせるようにプログラムされている。

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