Nature ハイライト 地球:ニューマドリッド地震活動 2010年7月29日 Nature 466, 7306 ニューマドリッド地震帯は、米国中央部の現在は人口密度の高い地域にあり、1811年から1812年にかけてマグニチュード7以上のニューマドリッド地震を引き起こした。この地域の現時点での地震災害の規模については、盛んに議論が行われている。E Calaisたちは、この地域で地質学的な時間スケールで「最近」起きた一連の大地震は、最終氷期末期のミシシッピ湾状地域北部の河川による堆積物の急速な移動で引き起こされたことを示す証拠を提示している。既に破壊が生じた断層部分がまたすぐに破壊する確率は低いが、堆積物荷重の減少や、以前に起きた地震による応力変化は最終的に、近傍のまだ破壊していない部分に破壊をもたらすのに十分なものとなる可能性が、モデルによって示されている。そのため、地震災害はこれまで考えられていたよりも、さらに広範囲にわたるものになるかもしれない。 2010年7月29日号の Nature ハイライト 宇宙:太陽系探求の歴史 環境:減少する植物プランクトン 量子情報科学:光子3つの量子もつれ 地球:ニューマドリッド地震活動 進化:性染色体のダイナミックな進化 医学:糖尿病にかかわる生物時計 細胞:パーキンソン病でのマイクロRNAの働き 遺伝:新種の低分子RNA 顕微鏡法:分子1個を見る 目次へ戻る