Nature ハイライト

細胞:動原体と微小管の相互作用

Nature 467, 7317

真核細胞は、分裂する際に遺伝物質を2つの娘細胞に正しく分配する必要がある。この過程には、動原体とよばれる染色体上の特定領域と紡錘体微小管との相互作用がかかわっている。Alushinたちは、動原体の必須タンパク質成分であるNdc80複合体と微小管との相互作用を、低温電子顕微鏡を使って再構築した。得られた構造では、Ndc80複合体が自己オリゴマー形成して直線的に並び、これが微小管を袖状に覆うことが明らかになった。この並び方によって、微小管特有の動的変化を介して染色体を動かせる。このNdc80複合体と微小管の相互作用の特性から、動原体と微小管の結合をオーロラBキナーゼがリン酸化によって調節する仕組みが示唆される。

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