Nature ハイライト 細胞:動原体と微小管の相互作用 2010年10月14日 Nature 467, 7317 真核細胞は、分裂する際に遺伝物質を2つの娘細胞に正しく分配する必要がある。この過程には、動原体とよばれる染色体上の特定領域と紡錘体微小管との相互作用がかかわっている。Alushinたちは、動原体の必須タンパク質成分であるNdc80複合体と微小管との相互作用を、低温電子顕微鏡を使って再構築した。得られた構造では、Ndc80複合体が自己オリゴマー形成して直線的に並び、これが微小管を袖状に覆うことが明らかになった。この並び方によって、微小管特有の動的変化を介して染色体を動かせる。このNdc80複合体と微小管の相互作用の特性から、動原体と微小管の結合をオーロラBキナーゼがリン酸化によって調節する仕組みが示唆される。 2010年10月14日号の Nature ハイライト 細胞:動原体と微小管の相互作用 宇宙:冷たいガスが星形成を促す 宇宙:彗星が彗星でなくなるとき 物理:分子をレーザー冷却する 環境:固相のエアロゾル 地球:水を含まない沈み込みについて考察する 医学:消化器がんの発症因子ETV1 医学:単純ヘルペスウイルス1型の侵入タンパク質 目次へ戻る