Nature ハイライト

Cover Story:危機的状態にある河川:生物多様性と人にとっての水資源確保への二重の脅威をマッピングする

Nature 467, 7315

人のための水資源確保と河川の生物多様性は相いれない目標と考えられることが多いが、本当にそうなのだろうか。淡水資源に関して新たに行われた全球規模の分析で、河川の生物多様性に対する脅威(表紙左側)と、インフラストラクチャーおよび給水への投資の収支を明らかにしたうえでの人のための水資源確保に対する脅威(右側)を同時に考察することにより、この分野に新たな展開がもたらされた。これらの地図は、世界の河川が危機的な状態にあることを示している。このような問題の持続可能な解決策を講じるためには、人のための水資源確保と生物多様性の両方に統合的に取り組む戦略が必要である。それは根本的な原因を解消して問題発生を防止することを第一とする、単なる対症療法以上のものでなければならないだろうと、著者たちは述べている(Article p.555, N&V p.534)。

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