Nature ハイライト

宇宙:炭素に富んだ太陽系外惑星

Nature 469, 7328

トランジット(親星の前面通過)を起こす「ホットジュピター」WASP-12bは、太陽よりわずかに高温の恒星から0.023天文単位しか離れていない円軌道上を周回しており、そのため知られている中で最も高温の太陽系外惑星の1つとなっている。WASP-12bの昼側を多波長で測光し分析した結果、一酸化炭素を豊富に含む、炭素に富んだ大気の存在が明らかになった。モデルの予想と比較すると、この大気は水蒸気が2桁少なく、メタンが2桁多い。そのうえ、大気の強い温度逆転、すなわちはっきりわかる成層圏がみられないことは、このような太陽系外惑星の大気についての現在の理論に疑問を投げかけている。

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