Nature ハイライト

医学:髄芽腫サブタイプの発見

Nature 468, 7327

髄芽腫は、広くみられる小児期悪性脳腫瘍で、主に小脳で発生すると考えられており、その多くでソニックヘッジホッグがかかわるシグナル伝達経路の異常が認められる。しかし、髄芽腫はかなり多様である。今回新たな研究によって、脳幹背側から発生し、WNTシグナル伝達経路の変化と関連がある、異なるサブタイプの髄芽腫の存在が明らかになった。髄芽腫でサブタイプごとに分子的・臨床的プロファイルが異なることは、将来の治療に影響を及ぼす。これは、髄芽腫の各サブグループが本質的に異なる疾患であることを示唆しており、そうだとすれば治療戦略として個別化療法が必要となるかもしれない。

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