Nature ハイライト
宇宙:ブラックホール登場!
Nature 470, 7332
比較的近傍のコンパクトな青色矮銀河Henize 2-10内のスターバースト(爆発的星形成)は、数十年にわたって天文学者の関心を集めてきた。その一因は、星形成率が、大マゼラン雲の10倍と、異常に高いからである。今回、センチメートル波や近赤外線によるHenize 2-10の観測で、中心部にコンパクトな電波源があり、その位置が硬X線源と一致することが明らかになった。これは、活発に成長している大質量ブラックホールが存在するが、バルジや中心核星団、あるいは何らかのはっきりした銀河中心核を伴っていないことを示している。このことは、Henize 2-10がブラックホールと銀河進化の今まで観測されたことのない初期段階を表している可能性を意味している。
2011年2月3日号の Nature ハイライト
遺伝:遺伝的変動の高精度マップを作製
宇宙:ブラックホール登場!
量子情報科学:集団エンタングルメント
構造生物学:LCLSのX線レーザーによる生体分子画像化
大気:産業革命前のメタンのピークの「自然な」説明
生態:雑草防除の変動を解析する
細胞:成体の腎臓を再生
医学:音で耳鳴りを治す
生理:暁の急襲に抵抗