Nature ハイライト

構造生物学:Na+チャネルの作動機構

Nature 475, 7356

細菌であるArcobacter butzleri由来の電位作動性ナトリウムチャネルについて、小孔が閉じたコンホメーションにある場合のX線結晶構造が決定された。このタイプのチャネルは興奮性細胞で電気的シグナル伝達を開始させ、多くの薬物の分子標的となる。しかし、その電位に依存する活性化やイオン選択性の構造的基盤はわかっていなかった。このナトリウムチャネルの選択性フィルターは、小孔が開いた状態のカリウムチャネルに比べるとかなり短く、電位センサードメインと、S4–S5領域間をつなぐリンカーが一緒に回転することによって中央の小孔を拡張するらしい。

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