Nature ハイライト
進化:顎口類の優占までの長い道のり
Nature 476, 7359
顎を持つ脊椎動物(顎口類)は、出現当初、顎を持たない脊椎動物に数の上で圧倒されていた。しかし、現在の脊椎動物の99%以上は顎を持っている。このことからすると、脊椎動物の隆盛には顎の進化が重要だったと結論付けたくなるのだが、初期顎口類の下顎の定量的、生体力学的分析によれば、事はそれほど単純ではなかったらしい。今回Andersonたちは、初期の有顎脊椎動物にはさまざまな設計の顎が見られたが、無顎脊椎動物が衰退するはるか以前に、十分に試行を重ねた保守的な少数の形態に落ち着いたことを示している。
2011年8月11日号の Nature ハイライト
遺伝:アフリカ系アメリカ人のゲノム地図
量子情報科学:マイクロ波によるイオンのマイクロ管理
物性:データ記憶の法則を書き換える
気候:とらえにくいメタン放出源を追跡する
環境:草地は二酸化炭素の増加に応答する
進化:顎口類の優占までの長い道のり
細胞:繊維芽細胞からニューロンを作る
構造生物学:セントロメアのヌクレオソーム