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遺伝:天然のプリオンは酵母に利益をもたらす

Nature 482, 7385

プリオンは伝染性のコンホメーション変化を起こすタンパク質で、遺伝因子として働いて、酵母の進化の「推進役」を務めると考えられているが、酵母のプリオンは実験室で見られる珍しい「病的異変」だとみなしている研究者もまだ多い。今回S Lindquistたちは、野外で採集した酵母700株のスクリーニングを行い、その3分の1が「天然」のプリオンを持つことを見いだした。また、これらの天然プリオンの多くが宿主である酵母に新しい形質を与え、それらが、特異的な培養条件下で宿主に直接的に利益をもたらしたり、DNAに基づく形質がさらに進化しやすいように土台を整えたりすることも明らかになった。

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