Nature ハイライト

生態:堆積物の微生物の活動は緩慢である

Nature 484, 7392

海底下深部の堆積物中に含まれる微生物群集は、地球の生きている生物体量全体のほぼ10分の1を占めている。こうした海洋深部の生物圏が発見されて以来、微生物学では、生物にとって好ましくないこのような生息環境で、極端に少ない炭素とエネルギー供給を微生物がどのように利用しているのかを明らかにする試みがなされてきた。Lomsteinたちは、ペルー沖の大陸棚から採取した深海堆積物掘削コア中の特徴的な微生物細胞成分を定量した。そのデータを使って微生物の生物体量、死んだ微生物の量、および細菌の胞子の量が算出され、微生物生物体量の回転は、数百年から数千年という時間スケールで起こっていると見積もられた。

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