Nature ハイライト
材料:BNナノチューブ膜からの浸透エネルギー
Nature 494, 7438
1本の窒化ホウ素ナノチューブが非常に薄い窒化ケイ素膜を貫通した構造を持つ新しいタイプのナノ細孔膜が作製されたことが報告された。これを基盤に使えば、圧力、化学勾配、電場がナノスケールの流体輸送に及ぼす影響を調査できるようになる。その上、塩分勾配から大量の電力を生成できる新しい技術に至る可能性のある道も示唆されている。膜の両側に設けられた貯留槽に濃度の異なる塩化カリウムを入れると、ナノチューブの両端間に塩分勾配が発生し、その結果、大きな浸透圧駆動電流が発生する。こうした電流の発生は、pHの高い水中でナノチューブの内壁によって運ばれる表面電荷が大きいことに起因すると考えられる。
2013年2月28日号の Nature ハイライト
構造生物学:呼吸鎖組み立てジグソーパズルの最後のピース
宇宙:活動銀河核のブラックホールの性質
宇宙:ケプラー探査機がとらえた水星に似た系外惑星
材料:BNナノチューブ膜からの浸透エネルギー
環境:中国全土にわたる窒素濃度の増加
神経科学:塩辛すぎるとまずく感じられる仕組み
微生物学:住血吸虫のしぶとさの鍵は幹細胞にある
細胞:細胞のサイズは細胞周期によって調節される
微生物学:コレラ病原体の防御機構を乗っ取るビブリオファージ