Nature ハイライト
神経生理学:中脳で見つかった新たな動機付けシグナル
Nature 500, 7464
動物が単純な刺激応答課題を行う際には、ドーパミン作動性の中脳に見られる相動性の活動が、直後に来る報酬への期待値を表わすと考えられてきた。しかし今回、A Graybielたちは、線条体の報酬関連ドーパミンシグナル伝達に、別の形式があることを明らかにしている。彼らは、サイクリックボルタンメトリーを用い、報酬を求めて迷路を移動中の動物で、長く続くドーパミンシグナルを観察した。この反応は、動物が目標に近づくにつれてだんだんに大きくなり、報酬までの距離と報酬の大きさに応じて比例的に変化した。このようなシグナルは動因を表している可能性があり、遠方の目標に向かう行動でドーパミンが果たす役割について新たな手がかりを与えるものとなる。
2013年8月29日号の Nature ハイライト
微生物学:健康は本当のところ、腸の問題
宇宙:コンパクト天体の合体がバーストを引き起こす
宇宙:タイタンの硬い氷殻
材料科学:人工スピンアイスを熱化する
気候:植物プランクトンの細胞の大きさで大気中CO2濃度を追跡する
微生物学:炭素循環と窒素循環の嫌気的結びつき
神経生理学:中脳で見つかった新たな動機付けシグナル
がん:長鎖非コードRNAによって影響されるがん増殖
分子生物学:複製フォークの衝突をうまく処理する