Nature ハイライト
古生物学:謎の巨大恐竜の全体像が明らかに
Nature 515, 7526
獣脚類恐竜デイノケイルス(Deinocheirus mirificus)は変わった点が多く、50年近くにわたって古生物学上の興味深い謎とされてきた。この恐竜の化石は、1965年にモンゴルで見つかった2本の巨大な前肢しかなかったため、その分類については、オルニトミムス類、テリジノサウルス類、あるいは全く新しい獣脚類分岐群の一種など、さまざまに記述されてきた。今回、Y Leeたちは、新たな発掘調査で見つかったデイノケイルスのほぼ完全な骨格2体について、その全貌を詳細に報告している。そこから明かになった姿は、頭骨がカモノハシに似ていて背中に隆起がある巨大な動物というものだった。デイノケイルスは、既知のオルニトミモサウルス類の中で最大の恐竜であり、湿潤な環境に生息して植物や魚類などを摂食していたと考えられる。
2014年11月13日号の Nature ハイライト
神経科学:自閉症に関連する遺伝要因の解析
神経科学:蚊がヒトの血を好むようになった経緯
神経科学:シナプス小胞の迅速な再構築の機構
天文学:古典的ないるか座新星2013の初期の観測
物性物理学:トポロジカルHaldaneモデルの実験室実証
超伝導:チタン酸ストロンチウムは超電導を向上させる
古生物学:謎の巨大恐竜の全体像が明らかに
生理:血流を感知するチャネル