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環境：気候変動と大規模森林火災の関係

Nature 432, 7013

米国のマツ林を焼き尽くすような近年の大規模な山火事の原因はどこにあるのだろうか。この火急の問題に対する答えの1つが今週号で報告されている。歴史的に見ると、より寒冷な時期には火災の規模はより小さかった。これは、温暖化が進む状況では森林の回復が難しいかもしれないことを示唆している。 長期気候変動が火災発生パターンにどのように影響するかを明らかにするために、J Pierceたちはアイダホ州中部の火災関連堆積物を過去8,000年にわたって調べた。その結果、温暖な時期に最大級の破壊的な火災が発生する傾向があることがわかった。規模のそれほど大きくない火災は主に寒い時期に発生していた。 過去数年間に発生した未曾有の森林火災では多くの人命および家屋が失われた。ヨーロッパからの移民以前の立木密度になるまで間伐を行うことが、将来の大規模森林火災を防ぐ方策として提案されており、2003年にブッシュ大統領が署名した「健全森林回復法案」は、この考え方に沿うものである。しかし今回の報告によれば、温暖化が進めば間伐は火災予防に役立たないかもしれない。 「一見万能な管理対策に飛びつく前に、長期的な視点で状況を熟慮すべきだ」とC WhitlockはNews and Viewsで述べている。

2004年11月4日号の Nature ハイライト

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