Nature ハイライト
水文学:渇きを癒やす氷河
Nature 545, 7653
水供給における氷河の寄与は、貴重だが決定的に重要ではないと考えられることが多い。しかし今回、H Pritchardは、アジアの高山域の大半で氷河が重要な水源であることを示している。山岳の降水量などの関連する量の見積もりには不確かさがあり定量化は難しいが、今回の知見は、合わせて人口が3億6000万人を超える、アラル地域とインダス川流域を含むいくつかの盆地では、干ばつ年においては、氷河起源の水の寄与が大半を占めていることを示唆している。温暖化する気候において、氷河が広範囲に減少すると思われるため、すでに負担が重くなっている水系では、水ストレスが悪化する可能性がある。
2017年5月11日号の Nature ハイライト
水文学:渇きを癒やす氷河
がん:皮膚がんサブタイプのゲノム塩基配列解読
神経科学:持続的な神経興奮が運動計画を支援する
がん幹細胞:がん幹細胞の可塑性を解析する
量子物理学:1レーザー分子操作
幹細胞:P53変異を持つヒト多能性幹細胞の増幅
細胞シグナル伝達:水溶性Wntアゴニスト
免疫学:自己免疫対立遺伝子