Nature ハイライト
免疫学:自己免疫対立遺伝子
Nature 545, 7653
ヒトの免疫系は、ヒト白血球抗原系と呼ばれる一群の遺伝子群[主要組織適合遺伝子複合体(MHC)としても知られる]のおかげで外来物質を認識できるが、自己免疫疾患における特定のMHC対立遺伝子の役割の背後にある機構は明らかになっていない。J Rossjohnたちは今回、MHC関連自己免疫疾患であるグッドパスチャー病になりにくいMHC対立遺伝子となりやすいMHC対立遺伝子の役割を研究し、1つのMHC対立遺伝子の優性保護作用の機構的基盤を説明している。彼らは、提示ペプチドにおけるアンカーアミノ酸の部位に依存した制御性T細胞の異なる誘導の証拠を示している。この研究は、自己免疫疾患に対するMHCを介した脆弱性の理解を深めるものだ。
2017年5月11日号の Nature ハイライト
水文学:渇きを癒やす氷河
がん:皮膚がんサブタイプのゲノム塩基配列解読
神経科学:持続的な神経興奮が運動計画を支援する
がん幹細胞:がん幹細胞の可塑性を解析する
量子物理学:1レーザー分子操作
幹細胞:P53変異を持つヒト多能性幹細胞の増幅
細胞シグナル伝達:水溶性Wntアゴニスト
免疫学:自己免疫対立遺伝子