Nature ハイライト

天文学:ハウメアを取り巻く環

Nature 550, 7675

楕円形をした準惑星ハウメアとその環(想像図)。環はハウメアの中心から2287 kmの距離にあり、ハウメアの表面よりも暗い。
楕円形をした準惑星ハウメアとその環(想像図)。環はハウメアの中心から2287 kmの距離にあり、ハウメアの表面よりも暗い。 | 拡大する

Credit: IAA-CSIC/UHU

ハウメアは、海王星の軌道より遠くにある準惑星で、知られている他の3つの太陽系外縁準惑星とは違って、高速で自転し非常に細長い形をしている。今回J Ortizたちは、ハウメアの、背景の星の前の通過を、地上の複数の望遠鏡で観測した。この掩蔽観測によって、ハウメアの密度の上限を約1885 kg m−3に絞り込むことができ、また、楕円体形状とアルベド(0.51)も絞り込まれた。この準惑星を取り巻く大気は検出されなかったが、周囲を巡る環が見つかった。さらにこの環は、幅70 km、半径約2287 kmで、ハウメアの赤道およびその最大の衛星と同じ軌道面にあることが見いだされた。環の軌道周期は、ハウメアの自転周期の3倍である。この環は、通り抜ける背景の星の光の約半分を吸収したので、0.5というオパシティーが得られた。

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