Nature ハイライト
微生物生態学:微生物は微量ガスからエネルギーを得ている
Nature 552, 7685
南極の陸域は地球で最も極端な環境の1つだが、以前の研究からは、この地もまた微生物の命を支えていることが示されている。しかし、こうした光合成の可能性が低い地域で、微生物群集がどのようにしてエネルギーや炭素の要求を満たしているのかは解明されていない。今回B Ferrariたちは、ショットガンメタゲノミクスと生化学的解析を用い、そうした南極陸域の2か所について一次生産の基盤を明らかにし、これらの群集が大気中の微量ガスであるH2とCOの十分な速度での酸化によって維持されていることを実証している。これは一次生産の新たな様式だが、この様式がエネルギー生産に広く用いられる経路であるかどうかを評価するには、さらなる研究が必要である。
2017年12月21日号の Nature ハイライト
有機化学:E型アルケンとZ型アルケンの簡便合成
神経変性疾患:ASCスペックはアミロイドβに結合する
免疫学:病原体の記憶
天文学:よじれた消火ホースから噴き出しているようなブレーザーの光子
天文学:太陽系外から訪ずれた小惑星
素粒子物理学:宇宙線粒子によってピラミッド内に新たな部屋が見つかった
惑星科学:地球と火星の表面の水がたどった異なる運命
古生物学:水鳥型恐竜の出現
微生物生態学:微生物は微量ガスからエネルギーを得ている
構造生物学:塩素イオンチャネルTMEM16Aの構造を解明