Nature ハイライト
気候科学:後期更新世における氷床の後退
Nature 561, 7723
東南極氷床には、50 mを超える海水準上昇に相当する氷があり、過去の温暖な時期に、主要な区域のどこかが不安定化した可能性があるかどうかという問題が提起されている。今回D Wilsonたちは、後期更新世(この時代の気温は今後1世紀に予測されている気温と類似する)に、ウィルクス氷底盆地が後退したことを示している。今回の知見は、東南極からの大規模な氷床の減少が差し迫っていることを確証するものではないが、過去の高い気温に対する氷床の感度が高かったことを浮き彫りにしている。
2018年9月20日号の Nature ハイライト
がん:脳を標的とするT細胞
構造生物学:チャネルロドプシンにおける光駆動型の陰イオン透過
天文学:GW170817の超光速運動
高エネルギー物理学:陽子の立てる航跡波で加速する
計測学:タイミングが全て
気候科学:後期更新世における氷床の後退
神経科学:運動で生じる音を抑える仕組み
再生:脊髄を治療する
細胞生物学:有糸分裂の四次元マッピング
生物工学:検出可能なオフターゲット変異を生じないCRISPR編集