Nature ハイライト
生物工学:検出可能なオフターゲット変異を生じないCRISPR編集
Nature 561, 7723
治療応用に向けたゲノム編集手法の研究が行われているが、その安全性や有効性については、ヒト疾患へのトランスレーションが可能になる前に徹底的に評価する必要がある。重要な懸念の1つは、意図しない遺伝的修飾を導入してしまうオフターゲット編集が起こる可能性だ。K Joungたちは今回、オフターゲット編集事象をin vivoで追跡するための系として、「in vivoオフターゲット検証(VIVO)」法を開発した。特異的なガイドRNAと無差別のガイドRNAを比較することで、VIVOがマウス肝臓でオフターゲット編集を検出できることが示され、治療目的で使用するためには、CRISPR–Cas編集の構成要素を注意深く設計する重要性が浮き彫りになった。
2018年9月20日号の Nature ハイライト
がん:脳を標的とするT細胞
構造生物学:チャネルロドプシンにおける光駆動型の陰イオン透過
天文学:GW170817の超光速運動
高エネルギー物理学:陽子の立てる航跡波で加速する
計測学:タイミングが全て
気候科学:後期更新世における氷床の後退
神経科学:運動で生じる音を抑える仕組み
再生:脊髄を治療する
細胞生物学:有糸分裂の四次元マッピング
生物工学:検出可能なオフターゲット変異を生じないCRISPR編集