Nature ハイライト
天文学:GW170817の超光速運動
Nature 561, 7723
連星中性子星の合体事象であるGW170817の残光放射は、「チョークドジェット(choked jet)」コクーンモデルまたは「構造化ジェット(structured jet)」コクーンモデルのどちらかで説明できる可能性があるが、これまで、観測データからどちらの選択肢が正しいかを判別することはできなかった。今回K Mooleyたちは、高角度分解能の電波観測結果について報告しており、これによって合体から75日後と230日後に超光速運動を示す2回の事象が明らかになった。彼らは、初めの電波放射は広角アウトフロー(コクーン)によってエネルギーを与えられるが、後の放射は絞られたジェットが支配的であることから、「構造化ジェット」モデルが正しいモデルであると結論付けている。
2018年9月20日号の Nature ハイライト
がん:脳を標的とするT細胞
構造生物学:チャネルロドプシンにおける光駆動型の陰イオン透過
天文学:GW170817の超光速運動
高エネルギー物理学:陽子の立てる航跡波で加速する
計測学:タイミングが全て
気候科学:後期更新世における氷床の後退
神経科学:運動で生じる音を抑える仕組み
再生:脊髄を治療する
細胞生物学:有糸分裂の四次元マッピング
生物工学:検出可能なオフターゲット変異を生じないCRISPR編集