Nature ハイライト
地球化学:トリプトファンの非生物的形成
Nature 564, 7734
生命の起源、つまり生命がどこでどのようにして誕生したのかについては論争の的になっており、さまざまに推測されている。今回B Ménezたちは、芳香族アミノ酸(具体的にはトリプトファン)が実験室外の自然環境で非生物的に形成され得ることを示す証拠を提示している。これらのアミノ酸は、大西洋中央海嶺のアトランティス岩体(Atlantis Massif)の下の深部で形成され、保存されていたと考えられる。海洋リソスフェア内での流体–岩石相互作用による原始的なアミノ酸生成の可能性が実証されたことで、生命は深海の熱水噴出孔で誕生したとする説が支持された。
2018年12月6日号の Nature ハイライト
地球化学:トリプトファンの非生物的形成
遺伝学:ナメクジウオの機能ゲノミクス
構造生物学:細菌トランスロコンの新規な構造
素粒子物理学:暗黒物質のシグナルはまだ見つからず
光物理学:極端紫外放射の屈折
物性物理学:スピンテクスチャーを変換する
環境科学:アンモニア排出のホットスポットのマップ
気候科学:過去350年で例外的なグリーンランドにおける融解速度
細胞シグナル伝達:マトリックスが決める運命
細胞生物学:葉緑体の内外包膜を結ぶ架け橋