Nature ハイライト
素粒子物理学:暗黒物質のシグナルはまだ見つからず
Nature 564, 7734
暗黒物質は、宇宙背景放射の特性や銀河と銀河団の観測結果を説明するのに必要であると考えられている。弱く相互作用する重い粒子(WIMP)は、広く受け入れられている暗黒物質候補であるが、1つの例外を除いて、そのようなシグナルは見つかっていない。その例外は、DAMAコラボレーションによって得られたもので、DAMAは、観測事象の割合には統計的に有意な年周変化が見られると主張している。COSINE-100実験は、DAMAの実験を再現するように設計された。COSINE-100コラボレーションの一員であるC Haたちは今回、この実験の初期の結果について報告している。COSINE-100実験のデータでは、暗黒物質との相互作用の兆候は見られなかった。この実験はまだ進行中であり、最終的には事象の年周変化があるかどうか決定できるだろう。
2018年12月6日号の Nature ハイライト
地球化学:トリプトファンの非生物的形成
遺伝学:ナメクジウオの機能ゲノミクス
構造生物学:細菌トランスロコンの新規な構造
素粒子物理学:暗黒物質のシグナルはまだ見つからず
光物理学:極端紫外放射の屈折
物性物理学:スピンテクスチャーを変換する
環境科学:アンモニア排出のホットスポットのマップ
気候科学:過去350年で例外的なグリーンランドにおける融解速度
細胞シグナル伝達:マトリックスが決める運命
細胞生物学:葉緑体の内外包膜を結ぶ架け橋