Nature ハイライト
細胞シグナル伝達:マトリックスが決める運命
Nature 564, 7734
多能性前駆細胞の指定が器官レベルで調整される仕組みは、まだ詳しく解明されていない。H Sembたちは今回、ヒト多能性幹細胞を膵臓へと分化させるin vitro培養において、細胞を限局させると内分泌細胞へと向かい、細胞を分散させると膵管細胞への運命をたどることを発見した。彼らはさらに、細胞外マトリックスとインテグリンを介したシグナル伝達が、膵管細胞運命の促進に寄与していることを明らかにした。一方、このシグナル伝達経路を遮断すると、ヒトやマウスの前駆細胞は内分泌細胞の運命を選ぶようになる。
2018年12月6日号の Nature ハイライト
地球化学:トリプトファンの非生物的形成
遺伝学:ナメクジウオの機能ゲノミクス
構造生物学:細菌トランスロコンの新規な構造
素粒子物理学:暗黒物質のシグナルはまだ見つからず
光物理学:極端紫外放射の屈折
物性物理学:スピンテクスチャーを変換する
環境科学:アンモニア排出のホットスポットのマップ
気候科学:過去350年で例外的なグリーンランドにおける融解速度
細胞シグナル伝達:マトリックスが決める運命
細胞生物学:葉緑体の内外包膜を結ぶ架け橋