Nature ハイライト
膜の生物物理学:Gタンパク質共役型イオンチャネルのシグナル伝達
Nature 567, 7746
GABAB受容体はGタンパク質共役受容体で、抑制性神経伝達に関わっている。この受容体はGタンパク質を介して内向き整流性カリウムチャネルであるGIRKへシグナルを伝達し、これが膜の過分極を引き起こす。今回、A Kruseたちは、構造データと生化学データを組み合わせて用い、速いGIRK脱感作が起こる過程を解明した。この研究によって、KCTD補助サブユニットがGABAB受容体とGβγサブユニットの両方へ結合することでこの過程を調節する仕組みが明らかになった。KCTDとGタンパク質の結合は協同的であって、これによりGIRKチャネルからGタンパク質が引き剥がされ、速い脱感作が誘導されると考えられる。
2019年3月7日号の Nature ハイライト
医学研究:ヒト膵α・γ細胞の可塑性の1型糖尿病治療法としての可能性
量子物理学:量子スクランブリング
物性物理学:ねじれた二次元半導体ヘテロ構造のモアレ励起子
物性物理学:ファンデルワールスヘテロ構造のモアレ設計
物性物理学:ねじれた二次元半導体ヘテロ構造における混成励起子
分子生物学:雌の胚は複製によるストレスと炎症に影響を受けやすい
ウイルス学:コウモリインフルエンザウイルスの種を超えた侵入因子の特定
神経幹細胞:微小管を介した神経発生の調節
生物工学:発酵してカンナビノイドを作る酵母
膜の生物物理学:Gタンパク質共役型イオンチャネルのシグナル伝達