Nature ハイライト
物性物理学:極性スキルミオン
Nature 568, 7752
磁気スキルミオンは、トポロジカル指数によって特徴付けられる渦巻くスピンテクスチャーで、スピントロニクスでの応用に有望である。強磁性と強誘電性などのように、磁気特性には極性物質中に類似した特性が見られることが多いが、磁気スキルミオンに対応する極性スキルミオンはまだ観測されていない。今回R Rameshたちは、こうした電気スキルミオンを室温のチタン系酸化物の超格子において観測している。著者たちは、電気双極子のテクスチャーのトポロジカル指数が+1であることを示し、チタンの軌道がカイラル配置であることを確認した。単なる観察を超えて極性スキルミオンを応用できるようにするには、将来の研究で、電場を使ってこうしたスキルミオンを操作できる可能性を実証する必要がある。
2019年4月18日号の Nature ハイライト
加齢:皮膚の老化
心血管疾患:駆出率の保たれた心不全を理解する
大気科学:雷の針状構造
量子光学:量子反作用に耳を傾ける
物性物理学:極性スキルミオン
神経科学:齧歯類における、ベクトルを基礎にしたナビゲーション符号化
ウイルス学:HIV-1エンベロープタンパク質のコンホメーション状態
構造生物学:反復性脳損傷で見られるタウ繊維中に含まれる補因子らしきもの