Nature ハイライト

生物工学:ナノダイヤモンドを用いた量子診断プラットフォーム

Nature 587, 7835

窒素空孔はダイヤモンドによく見られる欠陥で、光や磁場を用いて容易に検出・操作できるため、量子コンピューティング、通信、センシングなど、さまざまな応用向けに喧伝されてきた。今回R McKendryたちは、窒素空孔欠陥のin vitro診断用としての可能性を実証し、生体分子で官能化した蛍光ナノダイヤモンドが、ビオチン–アビジンモデルを金ナノ粒子より5桁優れた感度で検出できることを示している。潜在的な臨床的有用性を明らかにする目的で、HIV-1感染の初期段階で採取された試料においてRNAが検出できることが示されたが、この量子診断プラットフォームの臨床的感度を詳細に確認するには、さらに大規模な研究が必要である。

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