Nature ハイライト
生物工学:ナノダイヤモンドを用いた量子診断プラットフォーム
Nature 587, 7835
窒素空孔はダイヤモンドによく見られる欠陥で、光や磁場を用いて容易に検出・操作できるため、量子コンピューティング、通信、センシングなど、さまざまな応用向けに喧伝されてきた。今回R McKendryたちは、窒素空孔欠陥のin vitro診断用としての可能性を実証し、生体分子で官能化した蛍光ナノダイヤモンドが、ビオチン–アビジンモデルを金ナノ粒子より5桁優れた感度で検出できることを示している。潜在的な臨床的有用性を明らかにする目的で、HIV-1感染の初期段階で採取された試料においてRNAが検出できることが示されたが、この量子診断プラットフォームの臨床的感度を詳細に確認するには、さらに大規模な研究が必要である。
2020年11月26日号の Nature ハイライト
生物工学:ナノダイヤモンドを用いた量子診断プラットフォーム
ナノスケール材料:「暗い」励起子の明るい側面
気候科学:南極氷床の変動を増幅させる北半球の海水準変化
生態学:人工光と騒音は米国の鳥類の繁殖成功に複雑な影響を与える
遺伝学:ネアンデルタール人から受け継いだCOVID-19の遺伝的リスクバリアント
神経科学:脊髄再生におけるミクログリアの役割
遺伝学:単一細胞分解能でのヒト肺の生物学的性質
生化学:1つの遺伝子、複数の受容体
コロナウイルス:SARS-CoV-2の2つ目のプロテアーゼに関する知見
免疫学:cGAS–ヌクレオソーム複合体の高分解能クライオ電子顕微鏡構造