Nature ハイライト
高分子化学:分子のパッチワークを織り上げる
Nature 588, 7838
ポリマー鎖は、小さなスケールでは「分子の糸」であり、制御して操ることでさまざまな複雑トポロジーを作ることができる。この考えを拡張して、ポリマー鎖を二次元状に織った分子織物を実現することは、合成における興味深い課題である。今回D Leighたちは、金属イオンの鋳型としての能力を通して、ポリマーパッチを織り上げられることを実証している。個々のパッチは、結晶化して別々の層を形成し、チオール鎖の末端を重合させることによって互いに結合する。金属の鋳型種を除去すると、完全に織り上げられた二次元の分子パッチワークが得られる。今回の手法から、さらに複雑な超分子構造を開発する新たな機会が得られる。
2020年12月17日号の Nature ハイライト
精密測定:光ピンセット原子時計を目指して
精密測定:エンタングルメントによる時間測定の改善
高分子化学:分子のパッチワークを織り上げる
水文学:ヨーロッパの川を寸断する100万を超える障壁の広大なネットワーク
生態学:人工物の質量が生物量を上回る
遺伝学:ヒト心臓の単一細胞アトラス
免疫学:改変型モノクローナル抗体によるFcRを介した防御性CD8+ T細胞応答の増強
コロナウイルス:SARS-CoV-2スパイクタンパク質のin situ構造
生化学:多サブユニットタンパク質複合体が進化の長い時間にわたって維持される訳
構造生物学:不活性なミオシンモーター