Nature ハイライト
物性物理学:グラフェンにおける強相関トポロジカル相
Nature 588, 7839
結晶材料ではさまざまなトポロジカル相が観測されており、知られている例の1つが量子ホール効果である。しかし、こうしたトポロジカル相の強い電子–電子相互作用からの出現はまれで、その大半は高磁場の存在下で実現されたものである。今回A Yazdaniたちは、魔法角ねじれ2層グラフェンにおいて、低磁場下の強相関トポロジカル相を報告している。これらの強相関トポロジカル相は、さまざまなチャーン数(量子ホール領域に生じる無散逸エッジチャネルの量を与える)によって特徴付けられる。今回の結果は、超伝導の原因であるモアレグラフェン内の強相関が、トポロジカルに非自明な相ももたらし得ることを実証するものである。
2020年12月24日号の Nature ハイライト
計算科学:モデルに基づく強化学習
物性物理学:グラフェンにおける強相関トポロジカル相
光物理学:トポロジカル・プラズモニック渦
材料科学:二色技術を用いる3Dボリューメトリック印刷
漁業:タイの河川魚類の多様性、密度、生物量を育む草の根保護区
がん:膀胱アセンブロイドから得られた膀胱がんについての手掛かり
コロナウイルス:培養皿におけるヒト遠位肺とSARS-CoV-2感染のモデル化
微生物学:革新的なマルチプレックス技術を用いた微生物相のマッピング
免疫学:SARS-CoV-2スパイク三量体、もしくはRBDと複合体を形成したCOVID-19患者由来中和抗体の構造
分子生物学:ミトコンドリアDNAの転写の阻害剤