Nature ハイライト
微生物学:革新的なマルチプレックス技術を用いた微生物相のマッピング
Nature 588, 7839
体内や環境中の微生物群集は、一般に多様性が高くて見事な時空間的動態を示し、種間、そして宿主と環境の間の生態学的相互作用に影響を及ぼす。しかし、技術的な限界があるため、これらの群集の空間動態を調べるのは難しかった。I De Vlaminckたちは今回、複雑な群集の数百種の微生物を識別してその位置を空間的にマッピングするための、2進バーコーディングと高度なスペクトル画像化を基盤とする汎用的手法について報告している。彼らは、HiPR-FISH(high-phylogenetic-resolution microbiome mapping by fluorescence in situ hybridization)と名付けたこの方法を用いて、抗生物質投与後のマウス腸内微生物相の構造の変化を調べ、ヒト口腔歯垢マイクロバイオームの細菌群集の構造が長期的に安定であることを明らかにした。この技術は、幅広い状況での微生物の単一細胞空間マッピングに変革をもたらす可能性がある。
2020年12月24日号の Nature ハイライト
計算科学:モデルに基づく強化学習
物性物理学:グラフェンにおける強相関トポロジカル相
光物理学:トポロジカル・プラズモニック渦
材料科学:二色技術を用いる3Dボリューメトリック印刷
漁業:タイの河川魚類の多様性、密度、生物量を育む草の根保護区
がん:膀胱アセンブロイドから得られた膀胱がんについての手掛かり
コロナウイルス:培養皿におけるヒト遠位肺とSARS-CoV-2感染のモデル化
微生物学:革新的なマルチプレックス技術を用いた微生物相のマッピング
免疫学:SARS-CoV-2スパイク三量体、もしくはRBDと複合体を形成したCOVID-19患者由来中和抗体の構造
分子生物学:ミトコンドリアDNAの転写の阻害剤